三日坊主のプログラミング日誌

なんか色々書いておくところ。

Unixの考え方なSwiftプログラムを書いてみる。の巻

中の人、すぐ影響を受ける

 最近、「ゼロから作るDeep Learning」とか、「実践 Deep Learning」とか、「Python機械学習プログラミング」とか機械学習関係の本に手を出しすぎてる感があったので、一歩引いて、「少しは設計思想的な分野を齧ってみよう!」と思い、Unixの設計思想を学ぼうと「 UNIXという考え方―その設計思想と哲学」を読んだわけですわ。

 その中の「Small is beautiful.」と「全てのプログラムはフィルターとして振る舞うように作れ。」 に特に感化され...といった感じで書いたプログラムのお話。

 

どんなものを作るか問題

 今回は、実験 & ノウハウの獲得が目的なので、以下のような簡単なもの。    

  • MacのFontBookで有名な宮沢賢治の「ポラーノの広場」の一節を標準出力で返すプログラム。(returnStringと呼ぶ事にする)
  • 標準入力で受け取った文字列の文字数をカウントするプログラム。(countと呼ぶ事にする)

(特定の文字列を出すプログラムはまだしも、文字数カウントなんてwcコマンドじゃないかとか、車輪の再発明Unix哲学に反するぞ!とかは禁句)

 上の2つのプログラムをパイプでつないで、最終的にテキストファイルに結果を書き出すまでが今回の実験。

イメージ的にはこんな感じ↓

f:id:Hiro2201:20180516234350p:plain
それぞれのプログラムをシェルスクリプトでつないで、結果をリダイレクトしたい。

さっそく、コードを書く

 二つのコードはそれぞれこんな感じ。特徴としては、print()readLine()ではなく、FileHandle.StandardInputFileHandle.StandardOutputを使っている点。

 

returnString.swift

// returnString
import Foundation

func returnString() -> String {
    let SquarePolano : String = """
              あのイーハトーヴォの
              すきとおった風、
              夏でも底に冷たさをもつ青いそら、
              うつくしい森で飾られたモーリオ市、
              郊外のぎらぎらひかる草の波。
              """
    return SquarePolano
}

let result = returnString() + "\n"
FileHandle.standardOutput.write(result.data(using: String.Encoding.utf8)!)

 

count.swift

// count
import Foundation

func count() -> Int {
    let standardInput = FileHandle.standardInput.availableData
    var dataString = String(data: standardInput, encoding: .utf8)
    dataString = dataString?.replacingOccurrences(of: "\n", with: "")
    dataString = dataString?.replacingOccurrences(of: " ", with: "")
    dataString = dataString?.replacingOccurrences(of: ".", with: "")
    dataString = dataString?.replacingOccurrences(of: ",", with: "")

    return (dataString?.count)!
}


let result = count()

let standardOutput = FileHandle.standardOutput
let dataout = "\(result)\n".data(using: .utf8)
standardOutput.write(dataout!)

 

 「文字コードがASCIIじゃなくてUTF-8じゃないか!教義に則ってないじゃなか!」とかって怒られそうだけど、UTF-8の方が世界の共通言語だし、移植性の面からみてもUTF-8の方がいいだろJKって事でコッチを採用(笑)

で、あとはコンパイルして、シェルスクリプト書いて実行すればOK

 当然のことですが、生成される実行ファイルはそれぞれ同じディレクリにある前提です。もちろん、シェルスクリプトも。    

cmd.sh

#!/bin/bash
cmd="./returnString | ./count > foo.txt"
eval ${cmd}

 あとは、同じディレクトリ上に生成された foo.txt の中身を確認してあげる。65が書き込まれているはず。

f:id:Hiro2201:20180517000942p:plain

終わりに

 今回の目的はSwift4の標準入出力を使ってパイプラインが可能なコマンドラインツールを作るのが目的だったので、なんとか完成。 Swift 3以前のNSFileHandleの記事は、いくつかあったもののSwift4は全く見つからなかったので、色々大変だった。

 みんな、iOSばっか書きすぎてパイプラインなんて興味ないのかね(笑)

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

実践 Deep Learning ―PythonとTensorFlowで学ぶ次世代の機械学習アルゴリズム (オライリー・ジャパン)

実践 Deep Learning ―PythonとTensorFlowで学ぶ次世代の機械学習アルゴリズム (オライリー・ジャパン)

[第2版]Python 機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 (impress top gear)

[第2版]Python 機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 (impress top gear)

プライバシーポリシー お問い合わせ